それではビタミンCを大量に飲めば、皮膚のハリが回復したり、ハリを保つことができるのでしょうか?
残念ながら、それは難しいです。
前述したように、ビタミンCには身体に有害な活性酸素を除去する強力な抗酸化作用があります。ところで、身体の中で活性酸素が多く発生するのは、大量のエネルギーが必要なところですが、それは、休みなく働いている脳と心臓なのです。ビタミンCはこの脳と心臓で大量に消費されます。また、副腎ではストレスホルモンを作るときにビタミンCが大量に消費されます。
よって、ビタミンCを飲んでも、脳、心臓、副腎で先に消費され、皮膚にはごくわずかしか到達しません。ストレスがあれば、なおさらですね。しかし、肌には、あまり効果がなくとも、身体のなかの活性酸素対策にはとても重要です。ちなみに、わたしは1日3,000mgを3回に分けて飲んでいます。
それでは直接、ビタミンCを水に溶かして皮膚に塗ればという話になりますが、皮膚の角層は外界の刺激から身体を保護する為、水溶性物質をなかなか通さない構造になっています。
ですからビタミンCを水に溶かして外用してもほとんど浸透しません。
そこで、ビタミンCをリン酸化して、イオン(電気をもった分子)にすると、皮膚に浸透するようになります。
皮膚にはもともと電荷(プラス、マイナスの電気を帯びている状態)があるので、マイナスの電荷をおびたリン酸化ビタミンCは皮膚の奥深く浸透していくのです。このリン酸化ビタミンCは、皮膚に浸透していく過程で表皮の中にある酵素によってビタミンCへと変換され効果を発揮します。
さらに、イオントフォレーシス(肌に微弱の電流を流し、肌への有効成分の浸透量を増大させる治療法)や、超音波振動を用いると、単純に肌に塗るのに比べて、数十倍から数百倍浸透がよくなるといわれています。これらは、自宅で簡単に行えるホームケア用の器具が2-3万円ほどで購入できます。
| 作用 | 適応 | |
|---|---|---|
| 表皮 | タイロシネース(メラニンを造る酵素)の活性抑制 メラニン生成抑制 黒色酸化型メラニンの還元 抗酸化作用による抗紫外線作用 |
炎症後の色素沈着症抑制 日焼止め |
| 真皮 | コラーゲン産生促進 抗酸化作用によるコラーゲン劣化阻止 |
小じわ、皮膚のはり、毛穴の開きの改善 |

リン酸化ビタミンCは、手軽に使えて安全で効果の高い美白剤です。通常は5-7%程度で十分効果があります。
ソバカス、老人性色素斑(日光黒子)などのシミ治療にはレーザー照射が最も効果が高いですが、レーザー照射では、シミの原因になる角化細胞と色素細胞を熱破壊するので、治療後にシミが消えても一過性の炎症後の色素沈着症が残ることがよくあります、この色素沈着症を消すのにリン酸化ビタミンCが効果があります。
また、レーザー照射するとかえって悪化する肝斑というシミにも、リン酸化ビタミンCの外用は効果的な治療法です。
また、リン酸化ビタミンCは美白を行いながら、同時に皮膚のハリを改善し、皮膚の紫外線老化防止に役にたちます。これは、美白効果のみのハイドロキノンなどの外用剤と違うところです。
毛穴・小じわ・皮膚のハリ等の肌の衰えの原因は、こうした日々さらされている紫外線の影響によることも少なくありません。
あの頃の肌を取り戻したいと感じているようであれば、是非一度私のクリニックに相談にいらして下さい。貴方の肌の悩みは、まだ手遅れではありませんよ。
2007年3月29日 TOYOFUKU
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