メラニンには2種類あります。1つはユーメラニンと呼ばれる褐色~黒色のメラニン。もうひとつは黄色~赤色のフェオメラニンです。髪の場合、ブロンド(金髪)は黄色のフェオメラニン、赤毛は赤色のフェオメラニンにユーメラニンが混ざったものです。黒髪はほとんどがユーメラニンとなります。髪の毛も肌の色も、ユーメラニンとフェオメラニンの比で決まります。

ところで、「赤毛のアン」にも出てくる「赤毛」ですが、アイルランド人には赤毛の人が大勢いることが知られています。ハリウッド女優のニコール・キッドマンはアイルランド系オーストラリア人ですが、彼女もやはり赤毛です。
赤毛は遺伝子(メラノコルチン1受容体)が変異したものですが恐らく、アイルランド島という、ある程度隔離された環境で繰り返された結婚によって広まったと思われます。 また、赤毛の人には紫外線による皮膚癌を発症する人が多いことも知られています。遺伝子の変異とともに、赤のフェオメラニンが発癌に関係しているのではないかと考えられています。
ここで簡単に活性酸素の話をします。下図に示すように、活性酸素とフリーラジカルの両方を活性酸素とすることが多いので、ここでは2つをあわせて“活性酸素”と呼びます。

活性酸素は我々のからだの中で作られます。そしてそのつど、抗酸化物質により無害なものに変えられます。しかし、タバコや紫外線、排気ガス、ストレスなどで活性酸素が通常より多く作られると、からだは活性酸素を処理しきれなくなります。結果、無害化されなかった活性酸素が細胞の脂質やDNAを傷つけ、癌などたくさんの病気を引き起こすと考えられています。

褐色~黒色のユーメラニンは紫外線により発生する活性酸素を消去します。しかし、フェオメラニンは紫外線を浴びると酸素消費が進み、逆に活性酸素を作ってしまいます。赤毛の人は、遺伝子異常に加え、フェオメラニンが活性酸素を発生させるので、紫外線による皮膚癌の発生が多いと考えられているのです。
私は子供のころ、白人=金髪と思っていました(九州の田舎にいたのでしかたありませんが)。しかし、カナダに留学したとき、そうではないことを知りました。生まれながらの金髪は非常に少なく、カナダの女性も金髪に憧れていたのが印象的でした。金髪と褐色が混じった、「ダーティーブロンド」(私のカナダの友人は自らの髪をそう呼んでいました)が普通で、それをブロンドに染めるのです。
うらやましがられる金髪の女性ですが、紫外線を防御するユーメラニンが少ないため、肌の老化は早いようです。特に、スウェーデンなど北欧やオーストラリア、米国に移住した人々の子孫は、紫外線による肌ダメージが大きいですね。 それに比べると、日本人の肌は年をとってもきれいです。白人の30歳が日本人の40歳代後半から50歳くらいではないでしょうか?
2006年6月1日 TOYOFUKU
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